
▲天下茶屋駅で出発を待つ嵐山ゆき臨時直通列車。
臨時直通列車は、12月5日(土)・6日(日)に各1往復、地下鉄天下茶屋−阪急嵐山間で運行。使用車両は地下鉄66系で、大阪市営地下鉄の車両が嵐山線に入線するのは初めてのこととなります。

▲天下茶屋駅の行先表示板は「回送」との表示だが、上から「ご案内」が貼り付けられていた。
●嵐山ゆき乗車レポート
臨時直通列車には、ちょうど記念日の12月6日に乗車しました。地下鉄堺筋線が開業したのは大阪万博の開幕を3ヵ月後に控えた昭和44年(1969年)のこの日。開業と同時に阪急京都線・千里線と相互直通運転が開始されています。
臨時直通列車は、当時は開業してなかった地下鉄天下茶屋駅始発です。普段は朝の1列車にしか使用されない1番線に入線。使用された66系はトップナンバーの66901編成です。普段は8両編成ですが、嵐山線のホーム長の関係で6両編成に組み替えられました。
録音するため、VVVF音を狙って2両目に乗ろうと思いましたが、前方かぶりつきのファンで一杯の先頭車のみならず 6両全部が大混雑。何両目かを狙ってる場合ではなく、とにかく乗れる場所に乗り込みました。

▲先頭車は当然満員だが、先頭のみならず6両全体がこんな状態だった。
天下茶屋を10時19分に出発。ここから、天神橋筋六丁目まで地下鉄線内を通過運転するということで早くも注目のシーンです。どんな速度で通過していくでしょうか。
まもなく、40年前始発駅だった次の動物園前。すると、駅の手前で速度を落とし徐行しながらの通過。ホームを全部出きらないうちに再加速しました。
数年前、不発弾処理の関係で一部駅を通過運転することになった谷町線に乗った時のことを思い出しました。その時と同じような走り方です。大阪市営地下鉄に優等列車は存在しないので、通過運転はそんな時くらいしかない大変珍しいシーンです。
その後の各駅も同じような感じで通過。各駅でホームにいたお客は何やら満員の列車が通過しているということで大変、不思議そうに見ていました。

▲車内扉上には停車駅案内も掲示。
10時35分、天神橋筋六丁目に着いて、ここからは阪急千里線となります。ここから、客室にも阪急の職員が乗ってきました。柴島を通過して京都線と交差する淡路に到着。
通常、地下鉄車両は、ここから千里線北千里と京都線高槻市までの双方へ普通列車のみで走っていますが、今回はここから、京都線、桂までノンストップで走ります。
10時41分、淡路を出発。しばらくはゆっくりでしたが、次の上新庄を通過してから速度が急激に上がり飛ばし始めました。地下鉄車両での高速運転は快感です。高速で走ってもなかなかの乗り心地です。作りが悪かった前の60系(堺筋線開業当時の車両)ではこうはいかなかったはずです。
そして、通常は乗り入れない高槻市以遠に突入。ここから新幹線との併走を期待しましたが、残念ながらこの時間、併走もすれ違うこともありませんでした。

▲側面の表示幕「臨時」とステッカー。
桂には11時14分到着。毎度ながら、普段は主に桂車庫の入出庫に使うC号線に入りました。その直後、後ろから追いかけてきた特急河原町ゆきが入ってきました。 ここからは、いよいよ地下鉄車両初めて(事前に試運転としては入っている)の嵐山線へ。特急河原町ゆきと併走して桂を発車しました。嵐山線内は各駅に停車します。
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▲嵐山駅で配布された乗車証(表裏)。 |
特に嵐山線沿線では撮影するファンの姿が多く見られました。ローカルな雰囲気の単線を都会的な地下鉄車両がゆくという貴重なシーンが多くのカメラに収まったことでしょう。
ファンではない観光客らしき人は松尾などで下車していきましたが、多くのファンはそのまま乗って、11時24分、終着嵐山・2号線に到着しました。ホーム上ではサプライズなプレゼント。「臨時直通列車乗車記念」のカード(乗車証のようなもの)をいただきました。この列車は復路の16時32分発までそのまま停車となります。

▲嵐山駅に降り立った大勢のファン。

▲都会の地下鉄車両がはるばる郊外へ。東京でありがちな光景?
今回、嵐山駅ホーム上での自由な撮影は禁止となっており、66系を撮影するには一旦改札を出て、12時から15時まで開催される撮影会(数人ずつ入り、3分間撮影)の行列に並ばなければなりませんでした。
少なくとも30分以上は並ぶ必要がありそう。前日の情報をネットで見て、これを知っていたレールブログは計画的に普通桂ゆきに乗車。まずは駅を発着する電車内から撮影いたしました。
そのあとは駅南側の踏切から撮影。ここにも多くのファンがいました。駅前広場では記念グッズの販売も行われ、撮影会同様に大行列ができていました。

▲嵐山駅を出る普通桂ゆき車内から66系を撮影。

▲紅葉をバックに8300系(左)と66系。この日は通常の6300系ではなく、6連の8300系2本が線内運行していた。66系の表示幕は撮影会のサービスで「急行・高槻市」(実際に使われることのない表示)になっている。嵐山駅南側の踏切から。

▲グッズ販売の行列(左)と撮影会の行列(駅舎2階へと続く)。

▲グッズコーナーでは記念乗車券も発売。
<復路編へ続く>
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