▲摂津市駅を出る「摂津市駅開業」ヘッドマーク掲出の普通列車。
摂津市駅は、阪急京都線、正雀−南茨木間(3.5km)に設置の新駅。普通列車のみの停車駅で、1日の乗降客数を1万2,000人と見込んでいます。
▲普通列車のみ停車する2面2線構造の駅。
▲駅前広場に面する東改札口の駅舎。
鉄道駅としては国内で初めて二酸化炭素(CO2)の排出量を実質的にゼロとする「カーボン・ニュートラル・ステーション」を実現。
太陽光発電、LED照明、雨水利用など様々な環境に配慮した設備を備えるほか、CO2排出枠の購入により、100%のCO2削減としています。
▲ホーム屋根に取り付けられたLED照明(右)と梅田方面ホームに設置されている「カーボン・ニュートラル・ステーション」の仕組みを紹介するモニター(左)。太陽光発電の発電量などを表示している。
▲同駅の広告は全てエコがテーマのものに統一されている。
駅構造は、地上駅舎で相対式ホーム2面。改札口は各ホームに1ヵ所ずつ設置されています。この付近は将来、高架化される計画となっていますが、上下ホーム間にはエレベーターを備えた地下通路を設置、駅舎には天窓が設けられるなど、なかなか立派な作りとなっています。売店が1ヵ所あり、駅前には阪急のレンタサイクルがあります。
▲天窓があって明るい梅田方面ホーム側の東改札口。
▲乗車位置表示のデザインが新しいものに改められている。
▲開業を機に一部デザインが変更された駅名標。進行方向と逆側の矢印が削除された。また、阪急では珍しく駅名標と一体に各情報が集約されている。
▲運賃表も開業を機にデザインが変更された。
▲行先表示板は優等列車停車駅と同様のフルサイズのものを設置。
駅南側には、駅前広場が同時にオープン。駅建設のきっかけとなった隣接する再開発エリアでは現在も建設工事が続いており、街開きまではもう少々時間がかかりそうです。この日は、日曜日とあってファンのみならず、多くの見物客でにぎわっていました。
▲駅開業と同時に供用開始した駅前広場。駅設置のきっかけとなった摂津市による街の再開発工事はまだ継続中。
▲大阪方から見た摂津市駅と、マンション建設が進む再開発エリア。
▲上下ホームを結ぶ地下道には、同駅のエコの仕組みや「カーボン・ニュートラル・トレイン 摂津市駅号」を紹介するパネルが設置されている。
●開業記念ラッピング列車 運行開始
同日、京都線では、ラッピング列車「カーボン・ニュートラル・トレイン 摂津市駅号」が運行を開始しました。同社で最も省エネ性能の優れた9300系車両を使用のうえ、運行に使用する電力に相当するCO2排出枠を購入することで摂津市駅同様にCO2排出量ゼロを実現する列車。7月31日まで運行されます。
▲開業当日から運行を開始した「カーボン・ニュートラル・トレイン 摂津市駅号」(9300系)。茨木市駅にて。
●JR千里丘駅との競合
阪急摂津市駅の約500m北には阪急京都線と並行するJR東海道線の千里丘駅があります。こちらも摂津市駅と同様に普通列車のみの停車駅です。
運賃を比較すると、大阪(阪急は梅田)へは阪急が220円、JRが210円。高槻(阪急は高槻市)へは阪急が220円、JRが170円。京都(阪急は河原町)へは阪急が360円、JRが540円。
所要時間で比較すると大阪(阪急は梅田)へは、阪急が25分、JRが14分。京都(阪急は河原町)へは阪急が36分、JRが28分。
大阪へは運賃、所要時間ともにJRの方が優位となりますが、京都へはJRが所要時間で優位なものの運賃では阪急の方が断然安くなっています。果たして新駅開業で阪急はどれだけの新たなお客を取り込めるでしょうか。
ちなみにJR京都駅へ行く場合、阪急と京都市営地下鉄を利用した場合は、JRより30円高い570円となりますが、大山崎駅まで阪急を利用のうえ、JR山崎駅からJRに乗り換えると、全区間JRを利用した場合に比べ、70円安い470円で行くことができます(所要時間約48分、山崎での乗り換え時間約6分)。
▲新設された阪急バス、近鉄バスの阪急摂津市停留所(左)と付近を行くJR千里丘ゆき阪急バス。この道の手前約500m先にJR千里丘駅がある。
▲開業記念入場券は早い時間に売り切れ。券売機では開業記念回数券カードが販売されている。
1,500円 | 5,895円 | 3,192円 |
3,990円 | 3,419円【送料無料】 | 735円 |
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