<井高野駅で発車を待つ一番電車。>
今里筋線は市内東部の井高野―今里間(12.1km)を約24分で結ぶ路線。市の中心部から放射状に延びる他の地下鉄線や京阪、JRの計6路線と連絡し、これまで不便だった南北方向の移動が便利になりました。しかし、大阪地下鉄で初めて都心部を通らない路線となるため、採算性が心配されています。車両規格は長堀鶴見緑地線と同じリニアモータ駆動方式のミニ地下鉄で、ワンマン運転が行われています。ホームには同地下鉄では初めて可動式ホーム柵が採用されました。今里からは東住吉区の湯里までの6.7kmの延伸計画がありますが、市長により凍結が打ち出されています。また、井高野から北方向へは阪急正雀を経てJR千里丘へ至る延伸構想があります。
大阪市交通局の新路線や延伸開業の時の一番電車はなぜかいつも、始発からでなく正午に発車します。そのため行きやすいので、筆者は大阪市交通局に限って一番電車に乗ったことがあり、これまでに長堀鶴見緑地線の心斎橋延伸開業時(1996年)と大正延伸開業時(1997年)に乗っております。
<団地の街、井高野駅の地下入り口。今里筋線の入り口デザインは斬新。>
一番電車に乗るため向かったのは井高野(いたかの)駅。ここ井高野は府営や市営の住宅が集積した団地の街。帰宅ラッシュ時に阪急上新庄駅でどっと降りる乗客のほとんどはバスで井高野へ帰ります。当初、地下鉄計画は上新庄が起点となる構想でしたが、団地から直接走らせる計画に変更されました。阪急上新庄の乗客がどれだけ今里筋線にシフトするかは今後の注目です。
その井高野に着いたのは午前11時すぎ。関係者のみ出席の発車式の後かたづけが行われていました。地下へ降りるとすでに長蛇の列ができていました。切符売り場に並ぶ列ですが、カードで乗る人も区別なく並ばされました。やっとのことで切符売り場にたどり着き、あえて記念に切符を購入。すぐそばで販売されていた記念乗車券と記念レインボーカードも買いました。記念1日乗車券や3日券、グッズも売られていました。
<記念乗車券と記念レインボーカード。>
<千日前線と同タイプ、32インチモニターを使った行き先案内板。
今里筋線では列車を背後にした位置に設置されている。>
<一番電車の先頭車は満員。>
ホームへ降りると、先頭部はすでに満員です。比較的余裕があった先頭車3番目のドアから乗りました。そして、12時3分、テレビ報道のカメラに撮られながら定刻通り出発しました。この80系の走行音は長堀鶴見緑地線の70系とはまた違う未来的な音を発しています。途中駅からも続々、お客が乗ってきました。清水駅で今里発の一番列車と対面。そちらも満員です。そして、出発から約24分後、終点今里へ到着しました。
<めでたい開通の日なので、車内に日の丸と大阪市の旗が掲出されている。>
<開通発車式に使用された編成。他とは違う祝マークが付いている。>
<今里から先の延伸は実現するのか?>
<駅の情報はすべて1枚のボードにまとめられている。>
<長堀鶴見緑地線の鶴見検車場へと繋がる清水駅の分岐線。>
レールブログ 動画初登場!
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井高野発一番電車発車の瞬間から次駅到着まで。
今里駅にて、出発シーン。
井高野駅−瑞光四丁目、1駅間の前面展望。
瑞光四丁目駅の行き先案内板。到着から発車まで。
たのむからニュートラムでもその曲を使って。
ぜひ延長してほしい。
正雀、千里丘方面への延伸構想がありますけどね。これ以上赤字の路線に投資されるかどうか難しいところですね。でも、阪急、JRと連絡できるところまで延ばした方が乗客が増えると思います。
それから、千日前線をミニ地下鉄に改造して今里筋線を難波へ乗り入れさせれば有用性がアップして良いのではないかと、個人的に考えております。