
▲全ての普通列車に国鉄時代製造の201系が使われている(新大阪ゆき、JR淡路にて)。
おおさか東線は、大阪府東部を走る城東貨物線(1929年〜1939年開業)を旅客化して、久宝寺−新大阪間(20.3km)を結ぶ路線。1999年に旅客化工事を着工。複線化と高架ではなかった区間の高架化も行われ、2008年3月に放出−久宝寺間(9.2km)が先行開業しました。
その後、残る新大阪−放出間の工事が続けられ、2013年10月には、名物だった貨物線と歩道の併用橋・通称「赤川鉄橋」(淀川橋りょう)の歩道が廃止。歩道だった部分に線路を敷いて複線化する工事が行われました。
南吹田駅付近は、貨物線から分岐して新大阪へつなぐため、新規高架線が建設されました。高架線から梅田貨物線に合流し、新大阪駅に到達します。

▲直通快速は、関西線に乗り入れ奈良まで直通する。

▲ずらりと並ぶ開業ポスターとリーフレット(城北公園通駅)。

▲新大阪−南吹田間の梅田貨物線への合流部。右は東海道貨物線。左は東海道本線(久宝寺ゆき列車後方より撮影)。

▲南吹田−JR淡路間の城東貨物線との分岐部。右が貨物線、吹田貨物ターミナル方面。左がおおさか東線、南吹田駅方面(久宝寺ゆき列車後方より撮影)。

▲多くの想い出が刻まれた赤川鉄橋の歩道があった部分(右側の線路)を列車が走る(久宝寺ゆき列車後方より撮影)。右上:歩道廃止目前の模様(2013年10月)。
おおさか東線は、大阪府や大阪市、東大阪市、吹田市、八尾市、JR西日本などが出資する第3セクター・大阪外環状鉄道が建設・保有をして、JR西日本が施設使用料を支払って運行する上下分離方式による路線です。


▲「開業おまたせしました!」と文言があるのは、当初、全線同時開業の計画だったものが諸事情により、遅れに遅れたため(左:南吹田駅、右上:放出駅、右下:城北公園通駅)。
今回、新たに南吹田、JR淡路、城北公園通、JR野江の4駅が開業。JR淡路駅は阪急京都線・千里線との乗り換え駅、JR野江駅は京阪本線との乗り換え駅となりました。南吹田駅、城北公園通駅は、鉄道空白地帯にできた駅です。

▲新設区間に開業した南吹田駅。多くの見物客が訪れた。

▲南吹田駅の駅前には、吹田市により、ロータリーが整備された。

▲とても広い空間が広がる南吹田駅改札内。大きな案内表示が掲げられている。

▲盛土区間だった箇所を削って造られたJR淡路駅。商店街を通って、阪急に乗り換えができる。
全線開業により、奈良・大阪東部から新幹線新大阪駅へのアクセスが向上しました。これまで、JR東西線・おおさか東線を経由して尼崎−奈良間を結んでいた直通快速は、新大阪−奈良間にルートを変更。1日4往復の運行で、今回、新たにJR河内永和駅(近鉄奈良線乗り換え駅)、高井田中央駅(地下鉄中央線乗り換え駅)が停車駅に加わりました。

▲新大阪駅1番線で出発を待つ直通快速奈良ゆき・207系。直通快速には、321系も使われる。

▲放出駅で並ぶおおさか東線の上下普通列車(201系)。放出駅では片町線と方向別に同一ホームで乗り換えができる。

▲放出−鴫野間は片町線との複々線区間。左は普通西明石ゆき(207系)。右は普通久宝寺ゆき(201系)。放出駅にて。

▲ささやかながらも開業PRのラッピングが施された列車も運行。
今後、おおさか東線は、新大阪から先、うめきたに建設中の北梅田駅(仮称・2023年春開業予定)への乗り入れが計画されています。
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